2021年11月の休診日:11月4日、7日、11日、14日、18日、21日、25日、28日

症例ブログ《からだ研究所》

膝の痛み 膝蓋靭帯炎(しつがいじんたいえん) ジャンパー膝

膝の痛み「膝蓋靭帯炎(ジャンパー膝)」

「膝蓋靭帯炎(ジャンパー膝)」とは?

「膝蓋靭帯炎(しつがいじんたいえん)」とは、別名「ジャンパー膝」と呼ばれ、多くは膝関節の屈伸運動により膝蓋骨(しつがいこつ)と脛(すね)についている靭帯が擦れ、炎症が起きることが原因でひきおこされます。ちなみに膝蓋骨とは膝のお皿のことです。

膝蓋靭帯炎は10〜20代の男性、特にバスケットボールやバレーボールなどでジャンプをよくする方、サッカーでシュートするような動作が多い方など、膝関節を酷使してる人に多くみられます。

膝が痛くてバスケットができない 15歳(中学校3年生)男性の場合

これはバスケットボールが大好きで長身細身の15歳(中学校3年生)男性の症例です。問診カウンセリングで詳しく話しを聞くと、走っていると右膝が痛み、リバウンド後の着地ではさらに痛みが増すとのこと。そしてとうとう、普通に歩いていても痛くなったので来院したそうです。1週間後には県大会があるので、できるだけ早く治したいとの訴えでした。

まず痛くない左足と、痛む右膝の両方を触診してみました。左右を比べてみても、腫れや熱感はありません。次に膝関節周囲の筋肉を触診すると、鉄の塊が入っているのかと思うほど、硬くなっていました。大腿四頭筋(だいたいしとうきん)、いわゆる太ももの筋肉の柔軟性も著しく低下しています。

筋肉は使っていないときはゴムボールのように柔らかく、力を入れると鉄のように硬くなるのが理想的です。力を入れていない状態で硬い筋肉は、耐久性も力も期待できません。

次にベッドでうつ伏せになってもらい、左右の足の長さをみてみました。右足のほうが2cmほど短くなっています。これは右の骨盤の位置が高くなっているために起こる「脚長差(きゃくちょうさ)」というものです。

本人に「腰は痛くなったことないの?」と聞くと、「朝起きるときにいつも痛い。筋肉痛だからしょうがない」と言っていました。いいえ! それは違います。健康体であれば、朝起きたときに痛い場所などないのです。

この患者様のジャンパー膝の原因は、身体のねじれと骨盤の高さの違いにあるのでした。身体がねじれることで、骨盤がゆがむ。そして右下肢に負担がかかり、太ももの筋肉が異常緊張する。それによって筋肉が柔軟性を失い、ジャンプの着地時によけいな衝撃がかかる。その負担がダイレクトに各関節にのしかかり、右膝関節と腰部にダメージを与え、炎症が起きる結果となっていたのです。

数日で膝の痛みが6割減った

この患者様はレギュラー選手だったので、練習をしながら1週間で痛みなく動けるようになる施術計画をたてました。

まずは右膝にかかる負担を軽くするため、骨盤の矯正をおこない、左右の高さを整えます。「ボキッッッッ!」という鈍い音とともに、患者様の顔に驚きの表情が浮かびました。その後すぐ鏡の前に立ってもらい、矯正前と後の変化をみていただきました。骨盤の高さがほぼ平行に戻っており、左右の足の長さもほとんど差がなくなっています。「こんなにすぐ効果が出るんですね! 腰が軽くなった! なんかもっとジャンプできそう!!」と喜んでもらえました。

初日は骨盤矯正のほか、太ももの筋肉に柔軟性を取り戻させるため、マッサージをおこないました。また、炎症が強く出ている右膝関節を固定する必要がありましたので、運動するとき邪魔にならないよう、膝関節から太ももをテーピングしてから包帯固定をおこないました。

1週間のあいだ毎日来院していただき、毎回腰から太ももの筋肉をマッサージし、2日に1回は骨盤矯正をしていきました。3回目の施術の時点で、練習中に感じていた腰の違和感や、ジャンプして着地したときの右膝の痛みが「最初に比べて6割減った」と言っていました。

膝が痛み出す前よりバスケットがしやすくなった

最終日はマッサージと、さらに動きやすくなるように電圧治療をおこないました。この電気治療では、筋肉の深層筋まで届く高い電圧を流します。これによって筋肉の柔軟性を最大限まで高め、右膝にかかる負担を軽減することができるのです。

県大会が終わって「痛みなくプレーができました。あーした!(ありがとうございました!)」と言っていただきました。その後もバスケットボールの選手として活躍してゆく上で、痛みやケガの少ない身体にしたい、ということで、週3回(2日に1回)来院していただき、施術を続けました。

週に1回は矯正をして、骨盤の傾きを正しくし、身体の重心バランスを整えました。おかげで痛みが出る前以上にバスケットボールがしやすくなったそうです。

そして3週間後、すべての施術がおしまいとなりました。今後も膝や腰に痛みが出たり、足の長さが左右で2cmくらい違ってきたら、また施術を受けにきたほうがよいと伝えました。最後に「ここに通って本当によかったです!」と笑顔で言われたときは、僕も心から嬉しくなりました。

「膝が痛い!」というバスケ選手はぜひ当院に…

膝蓋靭帯炎は使いすぎ、いわゆる「OverUse」で起こるものが多く、日々の練習メニューやトレーニングが大きく影響します。もっとも重要なのは、練習前と練習後のストレッチをしっかりおこない、コンディショニングを整えておくことです。

特に10代の学生さんは「筋肉を鍛える」=「パワーアップ」=「マシントレーニング」=「アウターマッスルに負担をかける」と認識しているようですが、動きのあるスポーツで重要なのはインナーマッスルなのです。インナーマッスルとは身体の中心、骨に近い場所にあり、コア(核)マッスルとも呼ばれます。今回ご紹介した患者様も、腰部右側のインナーマッスルが硬く緊張していました。「身体の軸をつくる」「姿勢をよくする」「持久力をあげる」などが目的であれば、まずは柔軟な筋肉をつくることを心がけましょう。

「ストレッチがよくわからない」「症状が同じだ」と思った方は、ぜひ僕に聞いてください。最後に、僕もバスケをやってました。今もやってます。バスケ選手はぜひ僕に施術させてください!

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